歌う映画スター

あるデイサービスの方から「先生、こんな歌知ってる?」と尋ねられました。

「♪岸の柳は風まかせ 好き~なあの娘は口まかせ え~え~しょんがいな あ~しょんがいな」と手拍子をしながら歌います。

すると、隣の人も「知ってる知ってる」と言い、一緒に歌いだしました。

どんどん広がってみんなが歌います。

まだまだ、私の知らない歌がありました!

ということで、この歌を調べることに。

この歌は高田浩吉という映画俳優が歌った《大江戸出世小唄》というものです。高田浩吉は歌う映画スターの第1号だそうです。

 

映画が今より身近にあった時代。今回のテーマは「歌う映画スター」です。

それぞれのスターの写真を拡大カラーコピーして、それを見せ、反応を見ながら歌に繋ぎます。

 

  • 大江戸出世小唄 藤田まさと作詞 杵屋正一郎作曲 高田浩吉歌 昭和10年

上に書いた歌がこれです。今の高齢者で高田浩吉を知らない人はいません。写真を見せると口々に「高田浩吉」と固有名詞を言うことができます。これには本当にびっくりしました。

  • 街のサンドイッチマン 宮川哲夫作詞 吉田正作曲 鶴田浩二歌 昭和28年

さて、次に「歌う映画スター、他にもいますか?」と問いかけます。まず多く上がるのは鶴田浩二でした。他に杉良太郎、里見浩太郎なども上がりましたが、鶴田浩二はダントツでした。

高田浩吉の隣に鶴田浩二と書きます。共通点がすぐ見つかりますね。高田浩吉と鶴田浩二は師弟関係、田と浩の字は高田から貰ったものだったのです。このことは知らない人が多く、話すと「へ~」と感心されますよ。

鶴田浩二は耳に手を当てて歌いました。これも懐かしいエピソードです。

  • 湖畔の宿 佐藤惣之助作詞 服部良一作曲

 高峰三枝子歌 昭和15年

さて、次は女性の歌う映画スターを聞きましょう。一番先に上がるのは高峰三枝子でしょう。三枝子の歌はたくさんありますが、今回は湖畔の宿にしました。

この歌を歌った後、「私も手紙を焼いたことがありました。好きな人がいたんですけど、親が決めた人と結婚することになって・・」と話してくださる方がいました。そんな時代だったのですね

  • 銀座カンカン娘 佐伯孝夫作詞 服部良一作曲 

高峰秀子歌 昭和24年

デコちゃんの愛称で親しまれた秀子。その美貌もあり、たくさんの花形俳優と映画を撮りました。代表曲はやはりこの曲ではないでしょうか。https://www.youtube.com/watch?v=DXoqZNbs-jIをクリックしてみてください。動画が見られます。オペレッタのような感じです。当時の生活感も感じられますし、どうぞご覧ください。

 

  • 東京キッド 藤浦洸作詞 万城目正作曲 

美空ひばり歌 昭和25年

歌う映画スターといえば美空ひばりは外せませんね。数多い楽曲の中から《東京キッド》を選んでみました。靴磨きの少女の役で年齢は13歳でした。

  • いい日旅立ち 谷村新司作詞作曲 

山口百恵歌 昭和54年

この写真を見せるとほとんどの人が「山口百恵」「百恵ちゃん」などと名前を言うことができます。それほど、彼女の存在は大きかったのでしょう。

この歌はJRのコマーシャルにも使われているので馴染みがあり、高齢者でも歌うことができる人が多くいます。




他にはどんな映画スターがいたのか、映画館はどんなふうだったのか、誰と観に行ったのか、どこの映画館なのかなどいろいろな話を聞きましょう。


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