6月のプログラム⑥

6月は雨の季節。

北原白秋『雨』の中に「千代紙折りましょ 畳みましょ」という一節がありますね。

 

今回は折り紙の作品を見せながら、プログラムを進めていきます。

 

歌唱活動

  • 雨 北原白秋作詞 弘田竜太郎作曲 大正7年

北原白秋の歌詞だと言うと「へ~」と参加者の方の意識がガラッと変わるのが分かります。

「なんだ童謡か」と思っていた人もちょっと気分がよくなりますよね。

 

「傘がない」と言っても、この頃は切実です。

唐傘でしょうか、破れてしまった、とか折れてしまった、とか誰かが差していってしまったとかいろんな理由があったのでしょうね。

参加者の中で、傘が無かったら「濡れていく」と言った方がいましたが、

なんと、下駄の緒も切れてしまったのでは致し方ありません。

「いやでもおうちで遊びましょ」となるわけです。

千代紙を折るのですから、実はいいとこのお嬢様なのかもしれませんね。

 

そんな話をしながら、今回のテーマ「折り紙」にもっていきます。

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6月のプログラム①

雨の季節ですが、そんな時でも楽しくなるプログラムを考えることができるといいですね。

今回は「虹」をテーマにプログラムを考えてみました。

 

 

 

 

 

 

歌唱活動

  • ああ人生に涙あり 山上路夫作詞 木下忠司作曲 歴代助さん・格さん歌

                                 昭和46年

「水戸黄門」のテーマ曲です。この歌は歴代の助さんと格さんになった俳優が歌うことになっているようですね。

「涙のあとには虹も出る」と歌詞にあります。

参加者の皆さんに「虹を見たときどんな気持ちになりますか?」と聞いてみましょう。

「いい気持ち」「うれしい」などと明るい言葉が出てくると思います。

虹が目の前に見えてくる人もいることでしょうね。

 

  • ラブユー東京 上原尚作作詞 中川博之作曲 黒沢明とロスプリモス歌

                               昭和41年

「七色の虹が消えてしまったの」と歌詞になります。

「シャボン玉のような私の涙」と続きます。

シャボン玉も七色に輝きますね。

さて、虹の七色とはどんな色でしょうか?お聞きしてみましょう。

みなさん、知恵を振り絞って答えてくれます。

正解は「赤・橙・黄・緑・青・藍・紫」です。

これを全部答えられた男性がいました。

奥様と一緒に入居されていますが、奥様が「あなた、よく知ってるわね」と

ご主人を褒めたのが印象的でした。

また、日本では虹は七色というのが常識ですが、国によって違うようですね。

こちらをお読みください。

 

  • 青い目の人形 野口雨情作詞 本居長世作曲 大正12年

さて、次からは虹の七色が出てくる歌を歌ってみましょう。

「青」はいろいろ歌がありますが、今回は『青い目の人形』にしました。

青い目は外国人ばかりかと思えば、最近はカラーコンタクトレンズをはめて青いくしている若い方も少なくないようですね。

 

  • 鐘の鳴る丘 菊田一夫作詞 古関裕而作曲 川田正子歌 昭和22年

「緑の丘の赤い屋根」「黄色いお窓」と3色出てきます。

菊田一夫が書いたラジオドラマの主題歌です。

ベルで鐘の音を表現してみましょう。

楽器活動については会員登録の上「音楽療法のヒント!」をお読みください。

 

  • 湖畔の宿 佐藤惣之助作詞 服部良一作曲 高峰三枝子歌 昭和15年

2番に「雲は流れて紫の薄きスミレに」とあります。

男女問わず皆さんの好きな歌ですね。

 

  • みかんの花咲く丘 加藤省吾作詞 海沼実作曲 昭和21年

「橙」はみつけることができませんでした。

どなたご存知でしたら教えてください。

誰もがやさしい気持ちになる歌ですね。

 

  • 空の神兵 梅木三郎作詞 高木東六作曲 

          鳴海信輔・四谷文子/灰田勝彦・大谷冽子歌 昭和17年

「藍より青く」という歌詞から始まっています。

参加者の皆さんから教えていただきました。

軍歌ですが「嫌だなあ」というよりは「懐かしいなあ」と思われるようでした。

 

楽器活動

  • シャボン玉 野口雨情作詞 中山晋平作曲 大正9年

一度歌ってからベルの旋律奏をしました。

ハ長調の場合、最初の低いソとファは一度しか出てきません。これは職員の方にお願いしましょう。

 

楽器活動については会員登録の上「音楽療法のヒント!」をお読みください。

 

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6月のプログラム②

6月18日は「おにぎりの日」だそうです。
これに関しては↓のリンクをお読みください。 

http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%AA%A4%CB%A4%AE%A4%EA%A4%CE%C6%FC

「おにぎり」はとても身近で、具体的にぬくもりや、香り、味、形を思い出すことができます。

歌の合間の会話が弾み、楽器活動の時間が無くなるほどでした。

おにぎりの具を書き出すのも楽しいです。この中のどれが好き?と一人ひとりに聞くのもいいでですよ。「お腹すいてきた~」でみんなニコニコ。

 

今回のテーマは「おにぎり・お米」です。

 

歌唱活動

  • 夏は来ぬ 佐々木信綱作詞 小山作之助作曲 明治29年

「おにぎり皆さん好きですか~?」と問いかけると、ニコニコ顔で「大好き~」という声が返ってきます。

「それじゃ、おにぎりって何からできてますか?」「そりゃお米だよ」

「ですよね~ お米はお百姓さんが丹精込めて作ってくれます まずは田植えの歌を」

ということで歌詞を貼り、2番の歌詞を読み上げます。

田植えをしたことがあるかたが、田植えのご苦労をいろいろと話してくれます。

「おんなはおにぎりを作って持って行ったんだよ」

そう、おにぎりって簡単で美味しく食べ応えがありますよね。

 

  • ほたるこい わらべうた
  • 蛍 井上赳作詞 下総皖一作曲 昭和7年

「田植えの頃、田んぼにはどんないきものがいましたか?」と訊くと、いろいろ上がってきます。白板に大きく書き出します。

蛙・おたまじゃくし・蛭・どじょう・タニシ・蛍などなど

どじょうは「竹を短く切って水の中に仕掛けておくといっぱいかかった」そうです。

たにしは「ゆでて味噌で煮るとおいしいよ」とニコニコ。

蛭は「足にくっついて離れないんだよ」「痛いよ~」「ヒーロンボって呼んでたな」

蛍はほんとうにたくさんいたのだそうです。

「夜になると蚊帳にとまって綺麗だった」「柳の木に群がって光ってたよ」

みなさんが子どもの頃は窓を開け放し、蚊帳をつって蚊から逃れながら寝たのです。

なので蛍が自然に家の中へ入ってきたのでしょう。今は無きこの時代のよき風景ですね。

蛍の歌は《ほたるこい》が馴染みがありますが、唱歌《蛍》も懐かしく思い出す方が多いです。

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6月のプログラム③

ついにうっとうしい季節が来てしまいましたね。

そんな雨のネガティブなところはあっちのほうに置いといて、今回はショパンの「雨だれ」から始まるプログラムを考えてみました。

まずは「雨だれ」の冒頭部分を聴いて(弾いて)みます。みなさんうんうん、と頷きながら耳を傾けます。

そして、雨だれってどんな感じ?どんな音?などと、質問してみましょう。

その後、なぜこの曲が「雨だれ」と言われることになったのかを話します。メロディを歌い(弾き)、その裏で鳴っている雨だれのようなポンポンポンという音を聴いてみてください、と説明します。その上でもう一度聴いてみます。

 

歌唱活動

では、日本にはどんな雨の歌がありますか?と質問すると「♪あめあめふれふれ~」と歌い出す人が・・それでは、ということで歌ってみましょう。

  • 雨降り 北原白秋作詞 中山晋平作曲 大正14年

付点8分音符と16分音符の「ピッチピッチ チャップチャップ」というリズムが楽しい雨を表しています。お母さんがお迎えに来てくれて嬉しくて、まるでスキップしているようですね。

80歳後半の男性が自分から「私も迎えに来てもらったことあります」となんとも言えないステキな表情で話されました。顔を紅潮させて、まるで子どもの頃に返ったような表情でした。

 

  • 矢切の渡し 石本美由紀作詞 船村徹作曲 細川たかし歌 昭和58年

さて、話しはまたショパンに。上のようなショパンの肖像画を印刷してお見せします。これには女性からかなりの反応がありました。「あらイイ男ね」「綺麗な顔ね~」「神経質っぽいね」・・・そして、彼がパリのサロンで人気者だったことを話します。

「雨だれ」は彼が28歳の時に転地療養ということで移り住んだスペインのマヨルカ島で作曲されました。ジョルジュ・サンドとの愛の逃避行(?)とも言われていますね。

日本で愛の逃避行と言えば?と聞き、この曲を提示します。みなさん、くすくすと笑って楽しそう。

矢切の渡しは東京葛飾柴又の帝釈天からそう遠くないところから出ているそうです。江戸川を挟んで向こう岸は松戸。矢切は松戸側の地名で、伊藤左千夫の「野菊の墓」で有名になりました。

 

  • 憧れのハワイ航路 石本美由紀作詞 江口夜詩作曲 岡晴夫歌 昭和23年

 マヨルカ島はドイツ人にとっては日本人にとってのハワイのようなところなのだそうです。憧れのリゾート地なのでしょうか。

とても元気になる1曲です。けっこうハワイに行ったことがある人は多くて、ハワイのことを楽しく思い出してくださいます。

 

  • 荒城の月 土井晩翠作詞 滝廉太郎作曲 明治34年

ショパンはその後、ジョルジュ・サンドと別れ、結核で39歳の若さで亡くなります。

日本にも短い生涯の優れた音楽家がいますね。それが滝廉太郎です。ドイツに留学中に結核に倒れ、23歳という若さで命を落としました。

作者は亡くなってもすぐれた芸術は消えることはありません。荒城の月はベルギーの修道院の賛美歌にもなっているそうです。

 

楽器活動

  • 森へ行きましょう ポーランド民謡 東大音感合唱団

ショパンはポーランド生まれです。ポーランドのポーのいうのは草原という意味があるそうです。

楽器活動については会員登録の上「音楽療法のヒント!」をご覧ください。

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6月のプログラム④

6月はやはり雨の季節。

雨の歌もたくさんありますね。たくさんある曲の中から、テーマ性を加味しながら、選曲し曲と曲をどのように繋いでいくかは、私たち音楽療法士の手腕にかかっています。

そのためには、曲の歌詞を読み込むこと、作詞者や作曲者、作曲された時代や背景を理解することがとても重要です。

 

今回のテーマは「地名や場所が想像できる雨の歌」です。

 

歌唱活動

  • 長崎は今日も雨だった 永田貴子作詞 彩木雅夫作曲 

内山田洋とクールファイブ歌 昭和44年

昭和40年代はメインとなる歌手のほかにギター、ピアノ、ベース、ドラムなど4,5人の楽器担当のメンバーがはいっている歌謡グループが大流行しました。これはナイトクラブやキャバレーhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%88%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%96などショーを行う酒場の繁栄と結びついています。ムード歌謡といわれた彼らの曲は地名が入った曲が多いのも特徴の一つです。

メインとなる歌手は前川清ですが、その他のメンバーは後ろの方で「ルルルルー」とコーラスをしています。

男性が大きな声で歌える懐かしい曲です。80代、90代の方は馴染みがないかもしれません。

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6月のプログラム⑤

梅雨入り前のこの時期、デイサービスに通っている高齢者はまだ季節を感じることもありますが、入居者にとってはなかなか感じることはできません。
認知症の方にとっても「現在」「今」を認識させることはとても大切なことです。

これを見当識と言います。

 

今回のテーマは見当識を高めるために「6月の花やくだもの」にしました。

 

季節の歌

  • 夏の思い出 江間章子作詞 中田喜直作曲 昭和24年

水芭蕉は6月は花の終わりの時期です。尾瀬を散策された方はたくさんいらっしゃることでしょう。いろいろと質問してみましょう。

歌詞に「シャクナゲ色にたそがれる」とあります。いったいどんな色なのでしょう。皆さんと話しあってみましょう。

「夕焼け空の色ってどんな色ですか?」の質問に「虹の色」と答えられた方がいらっしゃいました

 

歌唱活動

白板に「6月の花」と大きく書き、質問してみましょう。

出た答えを書き出します。

ホワイトボードのペンは太いものを選びましょう→http://www.google.co.jp/products/catalog?q=%E3%83%9B%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%89+%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC+%E6%A5%B5%E5%A4%AA&hl=ja&prmd=imvns&bav=on.2,or.r_gc.r_pw.r_qf.,cf.osb&biw=991&bih=565&um=1&ie=UTF-8&tbm=shop&cid=13871382287744872218&sa=X&ei=MaLYT-zSDafamAXa9LmYAw&ved=0CHYQ8gIwAA

いろいろな花が出てくるかもしれません。

 

今回はバラと百合にちなんだ歌を歌います。

 

  • バラが咲いた 浜口蔵之介作詞作曲 マイク真木歌 昭和41年

1944年生まれのマイク真木も前期高齢者(65歳~74歳)の域になりました。対象者の中には同年代の方もいることでしょう。男性の中にはギターやロカビリー等の話を向けると懐かしそうに頷く方が結構います。

 

  • 野バラ(野なかの薔薇) 近藤朔風訳詞 ウェルナー作曲 明治42年

学校で歌ったことがある方が多く、フェルマータもきちんと歌えます。

歌詞指しや伴奏もフェルマータの箇所で歌声がばらばらにならないように気をつけましょう。

 

  • 高原列車は行く 丘灯至夫作詞 古関裕而作曲 岡本敦郎歌 昭和29年

軽快でウキウキする歌です。私は高原列車というとスイスなどアルプスを走る列車や箱根の登山鉄道を思い出しますが、皆さんはいかがですか?自由に話しあってみましょう。

百合は2番に出てきます。

 

  • 黒百合の歌 菊田一夫作詞 古関裕而作曲 織井茂子歌 昭和28年

この歌に関しては前回の「隠れた名曲」をお読みください。

 

次に「6月の果物」を質問してみましょう。「びわ」「さくらんぼ」が出てくるでしょうか?

 

  • ゆりかごの歌 北原白秋作詞 草川信作曲 大正10年

この歌は多くの方が歌うことができます。男性も大好きなようです。

2番に「びわ」が出てきます。ゆりかごに赤ちゃんを乗せて寝かすのにいい季節はびわの実がなる頃からですね。

 

楽器活動

  • 黄色いサクランボ 星野哲郎作詞 浜口蔵之助作曲 スリー・キャッツ歌

お色気たっぷりの歌です。歌うのは恥ずかしい、という方もいらっしゃるでしょう。

(セラピストは照れずに歌うことが大切です)

今回は歌唱ではなく、原曲のCDをかけながらの合奏にしました。


楽器活動については会員登録の上「音楽療法のヒント!」をご覧ください。

 

鑑賞(参考)

  • バラ色の人生 ルイ・グリェーミ作曲 エディット・ピアフ歌 昭和21年

 

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6月のプログラム⑦

天智天皇
天智天皇

6月10日は何の日ですか?

こんな問いかけをしてみましょう。

「時の記念日」と答えられる人はいるでしょうか?

 

6月10日は「天智天皇」が日本で初めて時計を作った日とされています。

「天智天皇」は天皇になる前は「中大兄皇子」と言って、「大化の改新」を行った人です。

 

 

戦前は歴代天皇を暗唱させられたのだそうです。

「神武・綏靖・安寧・・」と言いだす人がいるかもしれません。

 

今回は「時計・時・時代」に関係するプログラムです。

 

 

 

  • 鐘の鳴る丘 菊田一夫作詞 古関裕而作曲 川田正子歌 昭和22年

「緑の丘の赤い屋根 とんがり帽子の時計台」と言う歌詞で始まります。

作詞の菊田一夫原作「鐘の鳴る丘」はNHKラジオドラマの主題歌でした。

戦災孤児を集めて施設を作り、更生させていく物語です。

 

歌詞が無くても歌えます。私はこの曲で「グーパー運動」をしました。

グーパーをしっかりやってもらう秘訣は、最初に「はい、手を出してください」と言ってから始めることです。結構、この言葉には威力があります。手を出すことで、これから行われることの準備ができます。

 

 

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